ある日突然、うちの子供が子役になりたい、と言い出したことから、私たちはクラージュキッズのオーディションを受けることになりました。どうやら、学校の友達にクラージュキッズに所属している子がいたようで、その自慢話をきいていたら、自分も、と思ったようなのです。

私もテレビが大好きな人間だったため、ミーハー気分もありながら、オーディションを受けてみようという話になりました。本当は他の事務所の選択肢もあったはずなのですが、クラージュキッズを選んだ経緯がそのような感じだったため、それ以外の事務所のことは考えませんでした。

実際のオーディションに向けて、一応、家で練習をさせたのですが、それは演技の練習ではありません。させた練習は挨拶の練習だけでした。実は、子供の同級生の親御さんから話を聞き、それだけはさせておいたほうが良い、と言われていたのです。

オーディション自体は、最初にもろもろの説明が行われ、写真などの軽い撮影、面接という流れでした。最初の説明では、ちゃんとスタッフの人の説明を聞いている子供と、全然集中できていない子供とがいて、後者のような子供はスタッフの人がチェックしているようでした。そのため、たぶんそこから既に審査は始まっていたのだと思います。

うちの子供はというと、実際にオーディションの場所に行くと、最初は緊張して小さな声でしか挨拶ができなかったのですが、少し時間が経つと場に慣れてきたのか、ちゃんと挨拶もできるようになってきました。説明自体も静かに聴いていて、うちの子はこんな子供だったかな、と疑問に思ったくらいです。

写真撮影はスタッフの人から様々な指示が出て、子供たちはその指示に従いながら写真を撮っていくという形になります。「笑って」と言われたときのうちの子供の表情は少しぎこちなかったかのようにも思えましたが、どう評価されたのかはわかりません。

面接では、子供よりも私が緊張していました。というのも、子供に対する質問よりも、私に対しての質問が多かったからです。子供の自己PRを聞かれたときには焦りましたが、何とか答えることができました。

また、面接の際には、合格した際にはレッスン費用や写真代として、年に10万ほどの支出は覚悟してください、と言われました。私はそのことは事前に知ってはいたので、特に驚きはしませんでしたが、お金のことで合格しても諦めるような人もなかにはいるということでした。

オーディションから一週間ほどして、合格の通知をいただきました。お仕事自体は何度か、ドラマの中に登場する大勢の子供の中の一人というようなエキストラとして出演したり、雑誌やチラシのモデルとしての仕事がありました。しかし、子供の友達も結局、事務所を辞めてしまい、うちの子供も仕事に飽きてきたようだったので、一年と少しで事務所は辞めることにしました。

ドラマの主役級のお仕事がもらえればまた話は違ったのかもしれませんが、やはりそのような役は難しいようです。事務所の中にも、そのような役がもらえる人は限られていました。

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